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フルトヴェングラー・センター号外
The Wilhelm Furtwängler Center of Japan
2004-10-14

フルトヴェングラー・センター第3回新譜

バッハ作曲「マタイ受難曲」

1950年 アルゼンチン・ブエノスアイレス

 

今回はバッハ作曲「マタイ受難曲」の『ほぼ』全曲です。(録音されていない部分があります)

 

第2時大戦後、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーは、南アメリカを3度訪問し、現地のオーケストラを指揮して多くの記念碑的名演を残しました。

1950年バッハ・イヤーには、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスに飛び、4月14日から5月10日迄、コロン劇場管弦楽団による9回のコンサートを指揮しました。そのうち、4月29日、5月2日、6日及び7日の4回は、バッハの生誕200年を記念して、マタイ受難曲が演奏されました。

 

この演奏は、独唱がドイツ語、合唱がスペイン語、通奏低音はチェンバロでなくピアノ(演奏はミヒャエル・ギーレン)が使われるなど、現在では『えっ?!』と思う部分もありますが、演奏は現在3種確認されているフルトヴェングラーのマタイの演奏の中で、最も劇的で霊感に溢れた(ヘニング・スミット(オルセン)の解説による)演奏で、およそフルトヴェングラー・ファンを自認する方全てがコレクションに加えておかなければならない演奏です。

 

この演奏はもともと紙ベースのテープに収録されましたが、これまでは、強音がすべてツブれてしまうような音質の悪いコピーテープによるプライヴェート盤でのみ入手可能でした。今回センターが入手した音源は、全く面目を一新した新鮮な音で、1950年頃のライブ録音としては充分に鑑賞にたえるものとなっています。インターネット上のホームページには、『ブエノスアイレスでの録音はプライヴェートなテープからの復刻。音質は極端に悪く通常の鑑賞には値せず、ただ持っているだけというのが本音。』と酷評してあるものもありますが、今回のCDはまったく別カテゴリーの音質で、もちろん当時のスタジオ録音の水準ではありませんが、モノーラルとして普通に聴けます。

 

フルトヴェングラー・センターはこの演奏を提供するにあたって、これ迄同様、キング関口台スタジオで、マスタリング・グループのグループ長である安藤明氏に依頼して、綿密なマスタリングを行いました。また、この録音には4ケ所極めて感興を殺ぐ信号ノイズが録音されておりましたが、音楽のプロの助けを得て、その内3ケ所についてはこれらを完全に取り除くことに成功しました。残り一ケ所は比較的雑音が少なく、許容範囲です。

 

今年2004年11月30日はフルトヴェングラーの50回目の命日を迎えます。これを偲ぶに、バッハのこの大曲は最適の演奏といえるでしょう。『フルトヴェングラーのバッハなんて』といわれる方にも是非聴いていただきたい超名演です!

 

演奏者などは次の通りです:

 


指揮:  ヴィルヘルム・フルトヴェングラー

演奏:  コロン劇場管弦楽団

合唱:  コロン劇場合唱団

合唱指揮:Rafael Terragnolo

少年合唱指揮:  Juan E. Martini

オルガン:      Ricardo Linares

ピアノ:        Michael Gielen

独唱:          デルモータ、マッティエラ、ホフマン、クローゼ、グラインドル他


 

演奏・録音:    1950年4月29日、5月2日、6日もしくは7日のいずれか

CD番号:      WFHC 005/6

 

お申し込み・お支払いはつぎの要領でお願い致します:

 

期間限定特別割引価格: 4000円 (2枚組・送料込み)

割引価格限定期間:郵便振込日付が2004年10月15日から10月31日迄

郵便振替口座: (加入者名)フルトヴェングラー・センター

(口座記号番号)00240−9−111630

(通信欄)マタイ 希望         

なお、11月1日以降の価格は4500円となります。

発送は12月初旬を予定しています。

 

 

フルトヴェングラー・センター第3回新譜(その2)

フルトヴェングラー作曲
ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ長調

 

演奏:  横山奈加子 (ヴァイオリン)  
    鷲宮美幸(ピアノ)

演奏・録音:2004年6月18日 於 埼玉県川口市リリアホール
          (リリアの室内楽2004コンサート)

 

本年、フルトヴェングラー没後50周年にちなみ、内外で多くのコンサート・イヴェントなどが開催されております。

その中でも、上記の若き女性デュオは、フルトヴェングラーの第2ヴァイオリン・ソナタを1998年日本初演を行い、今回はすでに3度目の公演ということで、楽譜を充分に研究し、曲への共感に溢れた素晴らしい演奏です。なお、ヴァイオリンの横山さんは1994年第10回チャイコフスキー・コンクール第5位入賞後、リサイタル、コンサートなどにたびたび出演している、素晴らしい歌ごころを持った才媛です。

 

この演奏会は、前半にクライスラーやショパンをおき、後半に演奏時間約50分を要するフルトヴェングラーのソナタが演奏されました。当日センター理事2名が聴衆として参加しておりましたが、実に感動的な演奏で、おそらくこれまで発売されている他の録音を凌ぐものと感じられました。

 

センターは、この演奏をセンター会員にも是非聴いていただかなければならないと思いました。そこで、会場・演奏者双方にお願いして、会場アーカイブ用のカセット・テープ録音を借り受け、今回原音のまま、CDR化することとし、下記要領によりセンター会員限定で頒布致します。

2004年9月のセンター主催レコードコンサート、及び桧山浩介連続レクチャー・コンサートははからずも『作曲家フルトヴェングラー』に焦点を当てた催しとなりましたが、我々が敬愛するフルトヴェングラーが書いた、心優しく哀愁をおびた調べを聴きながら、秋の夕べを過ごして戴きたいと思います。

 

レーベル名:FACULTY     CD-R番号:WFFC—0405

曲目:          ヴィルヘルム・フルトヴェングラー作曲 ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ長調

価格:          2000円 (CD-R 1枚 送料込み)

 

お申し込み・お支払いはつぎの要領でお願い致します:

 

郵便振替口座: (加入者名)フルトヴェングラー・センター

(口座記号番号)00240−9−111630

(通信欄)ソナタ 希望         

なお、発送は12月初旬を予定しています。

 

 

 

フランス協会新譜の取り次ぎについて

 

 

フランス協会今回新譜CDの取次ぎ要領が決まりましたのでご案内申し上げます。

 

このサービスはフルトヴェングラー・センターを通じてフランス協会に入会された『日仏共通メンバー』に限定して行うサービスです。既に御自分で直接フランス協会に加入しておられる皆様、及びフランス協会に加入しておられないセンターの会員の皆様にはお申し込み資格がありませんので、御注意下さい。

また、『日仏共通メンバー』の皆様は、このサービスによらず直接フランス協会へ申込することももちろん可能です。申込要領は、フランス協会の会報、メールでの連絡、およびホームページの中で、代金の送金要領とともに説明されますのでご参照下さい。

 

CDの明細: SWF042/4 『ポリドールのSP録音(1929-1937)』(CD3枚組)

 <収録曲目>


バッハ:     ブランデンブルク協奏曲第3番から第1楽章と第3楽章

       組曲第3番からアリア

ベートーヴェン: エグモント序曲

ベルリオーズ:  ラコッツィ行進曲

ブラームス:   ハンガリー舞曲第1番、第10番

ドヴォルジャーク:スラブ舞曲第3番

メンデルスゾーン:真夏の夜の夢 序曲

       フィンガルの洞窟 序曲 (リハーサル付き)

モーツァルト:  フィガロの結婚 序曲

       後宮からの誘拐 序曲

     アイネ・クライネ・ナハトムジーク

ロッシーニ:   どろぼうかささぎ 序曲

   セヴィリアの理髪師 序曲

シューベルト:  ロザムンデから序曲、舞踊音楽

  第2番、間奏曲第3番

ヨハン・シュトラウス:こうもり 序曲

ヴァーグナー:  ローエングリン 第1幕前奏曲

        トリスタンとイゾルデ 第1幕前奏曲と愛の死

            神々の黄昏 ジークフリートの葬送行進曲
リヒャルト・シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯 (リハーサル付き)

ヴェーバー:   舞踏への勧誘

      魔弾の射手 序曲

    魔弾の射手 第3幕前奏曲


 

フランス協会のスリーブ・ノートは今回の復刻についての意気込みを次のように伝えています:

『これらの演奏の復刻は幾つか存在するものの、入手が困難であるばかりか、有名なフルトヴェングラーの音を再生するには、技術的にも満足のいく物ではなかった。 そこで我々は、多くのフルトヴェングラー・ファンおよびコレクターから、良い状態のSPレコードをできる限り多く集めるしかないと考えた。そのうちのごく一例をあげれば、ヴァーグナーの『神々の黄昏』からの葬送行進曲については、藤森朗氏が自らのコレクションの一枚を我々に提供してくださった。 この曲をはじめ、このセットに収められたすべての録音は、細心の注意を以って復刻されており、ベルリン・フィルを指揮するフルトヴェングラーの壮麗な解釈を、リスナーに最良の形で提供できることとなった。サーフェイス・ノイズは可能な限り取り除いたが、オーケストラ演奏の和声的な響やダイナミック・レンジをいささかも損なわない程度にとどめた。その結果は時に真に圧倒的である。 サーフェイス・ノイズを完全に取り除こうとして、低音や高音それに和声的な響が犠牲になる、そんな復刻がよく行われるが、そのようなことは我々には問題外であった。 集められたSPの再生には、個々の面ごとに最良の結果を得るために、1.5ミルから3.5ミルまでの間の20本以上のスタイラスから最適な太さのものが選ばれ、最終的な処理は最新の技術を駆使して行われた。我々は、リスナーの耳がここでの再生音にすばやく慣れて、これら音楽録音歴史上のマイルストーンである演奏を十分に楽しんでいただけるよう期待する。』

 

1.       価格        ¥3,700 (送料込み、邦訳カードつき) 会員個人所有に限り複数枚の申込ができます。

2.       お申し込み・お支払いはつぎの要領でお願い致します:
郵便振替口座: (加入者名)フルトヴェングラー・センター
        (口座記号番号)00240−9−111630
        (通信欄)SWF-042/044 希望


3.        締切り日と納期
 郵便局受付日が2004年10月31日までの分を以って今回の募集は締め切ります。CDはフランスから入荷次第、申込受付順に発送いたします。入荷予定日は確定していませんが、早ければ10月下旬から入荷予定です。申込数量が、当初入荷数量を超えた場合は、追加入荷までお待ちいただくことになりますが、あらかじめご了承下さい。

4.     フランス協会に未入会のセンター会員の皆様へ
今後もセンターによるフランス協会盤・書籍等の購入取次は、センターを通してフランス協会に加入された『日仏共通会員』に限定して行います。センターのポリシーは、センター会員の皆様に、直接海外協会の活動にも触れていただけるサポートをする事を念頭に置いていますので、新譜のご案内、新譜・旧譜の購入取次ぎ等に御興味のある方は、是非共通会員に加入される様お勧め致します。

 

5.     既に御自分でフランス協会に加入されておられるセンター会員の皆様へ
次回会費更新時などにセンターに御連絡下されば、『日仏共通会員』として登録変更をする方法もありますので、御検討下さい。

 

6.     フランス協会次回新譜のご案内

フランス協会の次回新譜は、バッハ作曲「マタイ受難曲」抜粋(1952年録音)となる予定ですが、2004年10月11日現在会長のLeduc氏からの連絡では、発売がいつになるかは未定です。(一部で2004年10月頒布とする噂がありますが、事実ではありません。) 詳細についてはフランス協会では次回会報(2004年12月発行)で発表する予定で、これには充実したbig booklet(現在執筆中)が付くとのことです。

いずれにしましても、センターで共通会員の皆様に取次を致しますので、それまでお待ち下さい。